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いきどおろしい春

ここでは、「いきどおろしい春」 に関する記事を紹介しています。
 いきどおろしい春
          ──一九五四年の
                            大島博光

おお またしても いきどおろしい春
何も知らずに働く 漁師たちのうえに
だれのものでもない海のうえ 島々のうえに
おそろしい灰が降る 雨が降る

海の太陽に 染められた
赤銅いろの肌は灼かれ 髪は抜けおち
清められることのない 二十三人の血
獲ものは毒まぐろ 地に埋められた

汚されたおとめたちだけでは足りぬのだ
七〇〇の基地だけでは足りぬというのだ
放射能の降る空よ 海よ 大地よ

みたび ガンマー線で灼かれ
モルモットにあしらわれ あなどられ
おお 毒されたわたしたちの祖国よ 血よ

 <『年刊現代詩集』1955年>

(3・1ビキニデーの詩)1954年3月1日、アメリカはマーシャル諸島内・ビキニ環礁で水爆実験を行い、日本のマグロ漁船「第五福竜丸」が死の灰を浴び、無線長の久保山愛吉さんが亡くなるなど大きな放射能被害を受けました。これをきっかけに反核運動が大きく燃え上がりました。
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