「闘いの日に」

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 闘いの日に
    ──英雄的に闘ったカネツウの同志へ
                       大島博光

カネツウの仲間をまもれ!
カネツウの同志をとりかえせ!

怒りに燃えた労働者の群が
刑務所をとりまいてデモってる
国鉄や全テイの労働者にまじって
フジ通信のおとめたちもデモってる
おとめたちの頬にも
怒りの色が赤く燃えている

おれたちの仲間をかえせ!
おれたちの同志をかえせ!

息子をうばわれた母親が叫んでいる
夫をうばわれた妻が叫んでいる

鳴りどよもす叫びにつつまれながら
牢獄の厚い壁は
つめたく そそりたっている
ムラムラと怒りが胸にこみあげてくる
熱い息吹きが デモのなかを
電流のようにつたわり
叫びは知らず知らず
また はげしく 高なる
──おれたちの仲間をかえせ!
──おれたちの同志をかえせ!

しかし、牢獄の高い壁は
つめたく だまりこんで
突っ立っている
おれたちは この眼ではっきりと見た
牢獄の高い壁は
誰のために そそり立っているのか!
牢獄の厚い石の壁は
誰をとじこめているのか!

おれたちは この眼ではっきりと見た
この石の壁は 人民の血を吸い
人民の自由をふみにじって、
突っ立っているのを!
それは かれらのトリデ
かれらの番犬だ!


だが、見よ、人民の闘いの創意を!
どこからともなく はしごが運ばれてきた
はしごはデモのまんなかにうち立てられた
たくましい労働者たちが はしごをささえた
と、見よ、
ひとりのおとめが、するするとはしごをのぼり、
はしごのてっぺんで赤旗をふりながら
壁のなかの同志に叫んでいる
──みんな がんばって がんばって
かんばって ちょうだいよう!
おとめの叫び声は 壁をこえ
壁のなかの同志の胸にひびき
赤旗は石の壁ごしに
壁のなかの同志の眼にひるがえり
──がんばるぞう!
高い壁のなかから
こだまがかえってくる

デモはふたたび湧きかえり
歌ごえはふたたび湧きあがる

おお、高い壁の内と外とで
労働者同志の熱い愛情と闘いの決意は
血のように かよい つながっている
厚い石の壁をぶちぬいて!
高い石の壁をとび越えて!

そうしておれたちは知った
──いよいよ人民のはしごは
牢獄の壁より 高く高く そびえるだろう!
──いよいよ人民の人垣は
牢獄の壁より 厚く厚く おし寄せるだろう!

<「勤労者文学」6号 1948.10>

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