fc2ブログ

大島秋光 「僕の母」(2)

ここでは、「大島秋光 「僕の母」(2)」 に関する記事を紹介しています。
 「子供の頃」
 小学生の頃、絵画への夢を僕に託した母は、近所の確田さんという画家のアトリエで油絵を習わさせた。中学一年の時には西荻窪の「こけし屋」で個展までしてくれた。結局、中学・高校と美術部に入り、さて大学受験の段になるともう美術大学しかなかった。大学を卒業してすぐ庭の離れにアトリエを建ててくれた。そのままそれは新婚の僕らの新居となった。母の投資のおかげで現在美術教師という飯のたねにありつけたのだから全く親とはありがたいものである。
 子供の頃から物欲が強かった僕は欲しいと思ったものは何でもねだった。顕微鏡、Oゲージの鉄道模型、サイクリング車、エレキ・ギター、フルート、・・・。生活の厳しかった時代に、泣いてねだる僕に母はいつも負けて買ってくれた品々だ。中学生の頃、サイクリング少年だった僕に、何泊もの遠出の長旅にも全く自由に行かせてくれた。自由を味わった僕はやっと世俗的な物欲からも自由になろうとしている。

秋光


関連記事
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://oshimahakkou.blog44.fc2.com/tb.php/898-44481947
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック