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(16) 「ベンセレモス」から「チリよ、喜びはもうすぐやって来る」へ

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(16) 「ベンセレモス」から「チリよ、喜びはもうすぐやって来る」へ

 十五年間の軍政はチリの社会、人々の意識、政治のあり方、社会運動の性格、発想を大きく変えた。「ベンセレモス」から「チリよ……」への変化は、そうした大きな変化の表われである。しかし、この変化自体について語るための紙数はもう残されていない。ただ、軍政下の「暴力と死の文化」の中で、チリの人々が、以前にも増して色鮮やかな「生の文化」の花を咲かせたことだけは分っていただけたであろう。       
 国民投票は「ノー」の勝利に終ったが、「ノー」の番組の制作チームはまだ解散していない。「ノー」の勝利の後、次の焦点は来年十二月に予定される大統領選挙へと移った。「ノーをめざす十六政党」は「民主主義をめざす十六政党」へと衣がえし、統一候補擁立の準備を進めている。統一候補が決定されるやただちに、制作チームもまたその活動を開始するはずである。

(後記) 二十七日間にわたって放送された「ノー」の番組は、現在、一時間半の映画に再編集の作業中とのことである。なお本稿の執筆にあたっては、貴重なテープを貸していただくなど美原伴平氏の援助に負うところが大きかった。この場を借りて深くお礼申し上げます。
(ありのべ いずる・中南米研究家)

<有延出(高橋正明) 『文化評論』 1989年1月号>
 
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