fc2ブログ

『ネルーダ詩集』解説Ⅱ Neruda's Poems—Commentary 2 (5) 人民の木

ここでは、「 『ネルーダ詩集』解説Ⅱ Neruda's Poems—Commentary 2 (5) 人民の木」 に関する記事を紹介しています。



人民の木


(角川文庫『ネルーダ詩集』解説)

*「ラウターロ
*「レカバーレン


木





 人民の木

 四百年来、収奪の車はまわりつづけた。かつて黄金を積んで運んだ車は、こんにち、銅、硝石、コーヒー、砂糖、ゴムを積んでまわっている。掠奪されて、みずからは飢餓にうめく国で、「人民の木 革命の木」は伸びる。おそるべき搾取と拷問につちかわれ、侵略者たちに殺された死者たちの血を吸って、伸びる。
 血ぬられた、飢えた大地から、民族の解放と自由をめざしてたたかう英雄たち──解放者《リベラトリス》たちが立ち上がってきた。『大いなる歌』の第四章は、それら解放者たちへの讃歌である。それは、バルトロメ・デ・ラス・カザス、トキ・カウポリタン、ラウタロ、オヒギンスから、サン・マルチン、ミランダ、マニュエル・ロドリゲス、マルチ、ザパタにいたり、現代のチリ共産党の創立者レカバーレン、あるいはブラジルのプレステスにいたる、革命的伝統の年代記《クロニクル》であり、ラテン・アメリカの英雄群像である。
関連記事
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://oshimahakkou.blog44.fc2.com/tb.php/5562-889aade6
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック