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軍事クーデターから三週間  座談会 チリの事態をめぐって(下) (3)挑発者集団の本領を発揮したMIR

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座談会3

(『赤旗』1993年10月5日)
 
チリの闘い




挑発者集団の本領を発揮したMIR

 増田 MIRは人民連合から中間層を引き離すうえで挑発者集団としての本領を発揮した。このMIRにいし、共産党は批判するが、社会党は「その組織(MIR)はこんにち、人民連合の綱領の内容と行政方針とに不同意を表明しているものの、チリの革命過程を防衛し、深化させることに基本的に賛成している革命勢力であると考えています」(社会党アルタミラノ書記長の共産党コルバラン書記長への七三年二月十三日付手紙)という評価で、擁護していた。このときの両書記長の往復書簡は「世界政治資料」四〇三号に収録されているが、このなかでアルタミラノ書記長はまた、「政府に従属せず」「場合によっては……現行法体系にしばられない」「人民権力」を「発展、深化」させるよう主張している。これにたいしコルバラン書記長は、これは「敵につけ込むすきを与え」「政府を瓦解(かい)させようという(敵の)夢の実現に協力することを意味する」と反対している。さらにアルタミラノ書記長は、革命過程は「当初から社会主義的性格をもつ」として、国有化の範囲を広げるよう主張している。
 大高 共産党がキリスト教民主党との話し合いを提起したのにたいし、社会党は「キリスト教民主党のごときブルジョアジーの政治集団と和解しようとするいっさいの傾向は、革命の一般法則に不可避的に従わねばならないこの過程の上昇コースをそこねる」(前記手紙)として反対した。ぼくが八月にいったとき、共産党は、内戦反対ということで下部でキリスト教民主党の党員と協力を進めていた。このころは社会党も反対しなくなっていたようだったが。
 井出 人民連合の内部にも意見の相違や弱点があったとしても、それはいうまでもなくファッショ的クーデターを正当化する理由にならない。
(つづく)

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