詩「きみは 大地を」の冒頭部分からとっています。
きみは 大地を歩きまわった
黒髪を 風になびかせながら
花をもとめ 小鳥たちを探して
まるで 永遠の童女のように
日光 小田代ヶ原の草原に
まばらに 立って咲いていた
紫の アイリスの花たちに
きみは 声をあげて見とれた
春遅い 戸隠高原のせせらぎに
群生した 水芭蕉の白い塔たちを
きみは愛でて 動かなかった
そこは きみのアルカディア
尾瀬の湖畔の 木立のしたで
メボソムシクイやオールリに
きみは あかず聞きほれた
その細緻な囀りの 音楽に
あんまり風のように 歩きまわって
あんまり この世の美しいものを
見たり 聞いたりしたので
きみの神経は 狂ってしまった
あたりを 明るく照らして
あたりを あたたかく温めて
きみは 火のように燃えた
そして 炎のように燃えつきた
(『老いたるオルフェの歌』)
黒髪を 風になびかせながら
花をもとめ 小鳥たちを探して
まるで 永遠の童女のように
日光 小田代ヶ原の草原に
まばらに 立って咲いていた
紫の アイリスの花たちに
きみは 声をあげて見とれた
春遅い 戸隠高原のせせらぎに
群生した 水芭蕉の白い塔たちを
きみは愛でて 動かなかった
そこは きみのアルカディア
尾瀬の湖畔の 木立のしたで
メボソムシクイやオールリに
きみは あかず聞きほれた
その細緻な囀りの 音楽に
あんまり風のように 歩きまわって
あんまり この世の美しいものを
見たり 聞いたりしたので
きみの神経は 狂ってしまった
あたりを 明るく照らして
あたりを あたたかく温めて
きみは 火のように燃えた
そして 炎のように燃えつきた
(『老いたるオルフェの歌』)
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