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玉ねぎの子守歌  ミゲル・エルナンデス

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(自筆原稿)

*ミゲル・エルナンデスは、東南スペイン、アラゴン地方オリウエラの羊飼いだった。その後、ロルカやアルベルティなど、マドリードの詩人たちの仲間入りをして、「羊飼いの詩人」と呼ばれ、この世代の有名な詩人のひとりとなった。
 エルナンデスはいち早く人民戦線の兵士となって塹壕でたたかい、市民戦争の意味を詩集『人民の風』のなかに歌いあげた。
 一九三九年九月、アラゴン地方トリホスの牢獄に投げこまれていたエルナンデスは、妻からの手紙をうけとった。そこには、食べるものとてはパンと玉ねぎしか家にないと書かれていた。そこで詩人は幼い息子を思ってつぎのような詩をかいた。(玉ねぎの子守歌)
 ここには、妻と子へのしたたるような愛、自由をうばわれた人間の苦しみ、幼い子に託する勝利への希望……ひき裂かれたおのれの人生とスペインの不幸が直接的にうたわれている。それはきわめて庶民的で素朴で、しかも深く人間的である。
 一九四二年三月二八日、羊飼いの詩人ミゲル・エルナンデスはアリカンテの牢獄で死んだ。三二歳だった。
(「羊飼いの詩人ミゲル・エルナンデス」自筆原稿)
 
海岸

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