われら 声をあわせて歌おう
パブロ・ネルーダ
一本の狼火《のろし》が アンデスの山なみに燃え立ち
一輪の薔薇が 燃えるように 海べに咲き出た
こころをそそる いと豊かなる国 チリ
そのときから 輝く南アメリカの 夜空に
おまえの 赤い星は 燦然と かがやいた
はるか彼方 あの名も高き 南極の地に
こうしてついに おまえの星は 解き放たれ
声もない くら闇から現われて 空高く昇った
はるか 遠き国ぐにも これを誉め賛えた
全世界の人びとが この狼火《のろし》を 見とどけ
おまえを賛える祝福の声は くり返した
その人民は 勇名を あたりにとどろかせたと
かたく腕をくみ 勇敢で 見通しに明るく
人民連合は しっかりと根を張って 花咲き
誇りたかく 勇猛にして 果断であり
ぅごめき 挑《いど》みかかる ごろつきどもにたいし
人民連合は 生命を賭して たたかうだろう
歴然とした その根ぶかい 人民の伝統は
きのうのように ゆたかで 誇りにあふれ
かつて 帝王に 統治されたことはなかった
たとえ 人民連合が 襲われ 攻撃されようと
ゎが祖国 チリは けっして 抑えつけられず
外敵の支配にも 断じて 屈服しないであろう
一九七三年一月 イスラ・ネグラにて
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