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ジャック・デュクロ「パリ・コミューンの基本的特徴」 (8) もう一つの教訓

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(『世界政治資料』1971.7.10)
 
大木






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 資本主義所有制が現実となったときから、封建制へ復帰することが問題となりえなかったと同様に、大工場、銀行、生産と流通の主要手段が社会主義所有となるときから、この所有が若干の資本主義的摂取者の手に返えることはもはやありえないだろう。マルクス=エンゲルスの『共産党宣言』がのべているように、資本主義社会で過去が現在を支配しているとするなら、社会主義社会では、現在が過去を支配するというのが真実である。
 資本主義と社会主義の間を行ったり帰ったりすると考えることはできない。この種の交代の持続的な性格は、社会の歴史的発展に深く根ざしているのである。
 そして社会主義の樹立とともに必然的に発展する社会主義的民主主義は、社会主義的所有様式を危うくするものではなく、それをさらに改善するものであり、男女市民全体の幸福とその才能開花のため社会主義社会の発展を保障する最良の方法を選び出してくれるものである。
 パリ・コミューンの輝かしい経験から引き出されるもう一つの教訓は、各国の労働者階級が科学的社会主義――現代では、それはマルクス・レーニン主義にほかならない――をその行動の原則とする強大な政党、大衆を結集して、経済、社会、政治闘争で大衆の先頭に立ち、決定的変革の不可欠な性格について認識できるよう大衆の階級意識を高めうる政党をもたねばならない、ということである。
 コミューンの経験からして、また労働者階級が強力な労働組合組織に結集することの必要も出てくる。
 またコミューンを賞賛するにあたっては、社会主義を願うすべての者を連合させる必要を考えないわけにはゆかない。
(つづく)
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