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ランボオ 「ロンドンへ」4.虐げられた大衆にたいする同情

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 ヴェルレーヌはランボオを見ると、まるで魔法にかかったように回復してしまった。二人はまた酒場びたりの生活を始める。ときどきロンドンの郊外や田舎の方も歩きまわる。彼らはまたホワイトチャッペルのような貧民街をぶらつく。この近代的な大都市における貧民の悲惨さをまのあたりに見て、ランボオは虐げられた大衆にたいする新しい同情を覚えずにはいられない。『地獄の季節』のなかにその反映をみいだすことができる。
 「ときおり、あの人は語るのです。ほろりとさせる方言など使って──悔いの残る死について、たしかにこの世にいる不幸な人たちについて、辛い労働について、心ひき裂くような出発について。わたしたちが酔っぱらった汚い部屋で、あの人はよく泣いていました、わたしたちのまわりにいた貧乏な畜生なみの人たちのことを考えながら。また暗い街なかで、あの人は酔いどれを抱き起こしていたものです。あの人は、小さな子供にたいする意地悪な母親のようなあわれみを持っていたのです」(「錯乱」I)
 ここにはランボオのコミュナールとしての心情が姿をみせているようである。
(つづく)

新日本新書『ランボオ』

少女

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