「民主チリ」の声明 (要約) (一九七四年二月十日、ローマ)
ファシズムは、わが国を野蛮な状態に逆行させた。チリ人民のなかには、人民政府に賛成していなかった個人やグループを含めた広範な階層を結集するためのきわめて有利な条件があらわれている。
この任務は、自由業者、中小企業者、商人などで形成される中間層の現実の利益に合致するものである。かつてかれらのうちの多くの人びとは、かれらの客観的利益が人民政府の利益および人民連合の綱領と一致していることを理解できなかった。今日では、ファッショ独裁が、その非人間的で殺人者的性格のほかに、現実に国内外の大資本の独占的利益にかれらを従属させている、ということに気づいている。
すべての民主主義者は、その思想、宗教、文化上の傾向いかんにかかわらず、今日、独裁に反対している。
すべての人には、ファシズムを抑え、孤立させ、打破するためにおこなうたたかいで占めるべき部署がある。人民勢力は、キリスト教徒各階層のなかで、反ファッショ闘争に積極的に参加しようとしている傾向が増大しつつあるのを関心をもって見守っている。多数の牧師や司祭はファシストの犯罪に加担することを避け、労働組合の諸権利と公的自由の擁護のために努力している。この態度はファシズムと対立し、軍事評議会の傭兵の攻撃の的となっている。キリスト教徒大衆に関しては、闘争への参加の展望は、より大きなものがある。
さらに、軍隊そのものの内部でも、一定の兵士たち、下士官および将校までもが、ファシズムによって強制されている犯罪的で野獣的な役割について、ますます良心を感じている。この多数のものは、自分たちが反愛国的で反国民的な目標のために大資本と帝国主義を代表する少数に利用されていることに気づいている。この政策を実行するために、ファシスト将軍どもは軍隊そのものの内部で残虐な弾圧を強いたのである。多くの人びとが、この国民的、愛国的闘争、つまり反ファシズム闘争に加わっている。このような愛国的、人民的良心をはぐくみ、残虐な流血行為に参加しない人びとはだれでも、反ファッショ運動に参加することができるのである。
キリスト教民主党は、一度ならず十字路にたたされている。多くの指導者たちはファシズムに協力し、その手玉にとられた。この党はフレイ主義のヘゲモニーのもとに最後の時期に行動したが、このフレイ主義がクーデタをおしすすめ、ファシストと共謀し、今日、権力のなかで地位をうるためにかれらと取引きしている。
この態度は、最初からクーデタを科弾し、反ファシスト闘争に加わった多数の指導者の果たした役割とは、とくに対照的である。しかし、この社会的基盤を構成する活動家の水準では、二つの傾向のあいだの矛盾、個別的、集団的進化によって解決始みであるか、まさに解決されつつある。
人民に対して加えられた搾取と犯罪的弾圧に直面して、かれらはフレイ主義と手を切り、独裁政権に反対する闘争に加わっているか、当面の課題で協力している。
この幅ひろい反ファッシュ戦線は、労働者階級とその他の人民皆階層との同盟によって可能となっている。
この戦線の主要な任務は、あらゆる形をとっているファシズムを敗北させることである。しかし、とくにこれは体制の主人、国内独占資本と帝国主義の利益を打ち破ることである。ファシズムのあらゆる残渣は、この国が必要としている真の民主主義を打ちたてるために取り除かなければならない。ファシズムとのイデオロギー的対決、超過搾取の諸結果を取りのぞくための大衆的要求、社会的政治的獲得物の漸時的回復。これがもっとも決定的な闘争段階に先行する当面の闘争の諸分野である。
闘争方法の選択、闘争の各局面の出現は、力関係と、人民と革命家がそれぞれの時期とに到達した組織水準にしたがって決定される。
労働者階級と人民には、どのような分野であろうとも、自分たちを抑圧している独裁政權に対決し、これを解体する条件がある。
人民諸勢力の存続と、新しい諸条件のもとにおけるその再組織は、闘争の最初の成果であった。労働者階級とその他の人民諸階層との同盟の強化、反ファシスト的民主主義者の結集を実現することが、現在進められている二つの課題である。政治的、社会的諸権利の回復のための大衆闘争はすでにはじめられた。この闘争の深化拡大は当面の課題である。開争のより高い局面、ファシズムに対する対決の局面の準備もまた、当面の間題である。
国際連帯は人民の勝利のための不可欠の要素である。とくにルイス・コルバラン、クロドミル・アルメイダ、アンセルモ・スレ、ペドロ・F・ラミレス、バウティスタ・バン・シュウェル、ビセンテ・ソダ、ファン・デ・ディオス・フェンテスその他のドーソン島にとらえられている人びとの釈放を要求する世界的な規模での大きな努力が、とりわけ緊急性をもっている。
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★人間の尊厳と民主主義の名において、流血をやめよ
★殺害、拷問、投獄をやめよ
★すべての政治犯を釈放し、家族のもとにかえせ
(チリ人民連帯日本委員会パンフレット「アジェンデは死なず」)
ファシズムは、わが国を野蛮な状態に逆行させた。チリ人民のなかには、人民政府に賛成していなかった個人やグループを含めた広範な階層を結集するためのきわめて有利な条件があらわれている。
この任務は、自由業者、中小企業者、商人などで形成される中間層の現実の利益に合致するものである。かつてかれらのうちの多くの人びとは、かれらの客観的利益が人民政府の利益および人民連合の綱領と一致していることを理解できなかった。今日では、ファッショ独裁が、その非人間的で殺人者的性格のほかに、現実に国内外の大資本の独占的利益にかれらを従属させている、ということに気づいている。
すべての民主主義者は、その思想、宗教、文化上の傾向いかんにかかわらず、今日、独裁に反対している。
すべての人には、ファシズムを抑え、孤立させ、打破するためにおこなうたたかいで占めるべき部署がある。人民勢力は、キリスト教徒各階層のなかで、反ファッショ闘争に積極的に参加しようとしている傾向が増大しつつあるのを関心をもって見守っている。多数の牧師や司祭はファシストの犯罪に加担することを避け、労働組合の諸権利と公的自由の擁護のために努力している。この態度はファシズムと対立し、軍事評議会の傭兵の攻撃の的となっている。キリスト教徒大衆に関しては、闘争への参加の展望は、より大きなものがある。
さらに、軍隊そのものの内部でも、一定の兵士たち、下士官および将校までもが、ファシズムによって強制されている犯罪的で野獣的な役割について、ますます良心を感じている。この多数のものは、自分たちが反愛国的で反国民的な目標のために大資本と帝国主義を代表する少数に利用されていることに気づいている。この政策を実行するために、ファシスト将軍どもは軍隊そのものの内部で残虐な弾圧を強いたのである。多くの人びとが、この国民的、愛国的闘争、つまり反ファシズム闘争に加わっている。このような愛国的、人民的良心をはぐくみ、残虐な流血行為に参加しない人びとはだれでも、反ファッショ運動に参加することができるのである。
キリスト教民主党は、一度ならず十字路にたたされている。多くの指導者たちはファシズムに協力し、その手玉にとられた。この党はフレイ主義のヘゲモニーのもとに最後の時期に行動したが、このフレイ主義がクーデタをおしすすめ、ファシストと共謀し、今日、権力のなかで地位をうるためにかれらと取引きしている。
この態度は、最初からクーデタを科弾し、反ファシスト闘争に加わった多数の指導者の果たした役割とは、とくに対照的である。しかし、この社会的基盤を構成する活動家の水準では、二つの傾向のあいだの矛盾、個別的、集団的進化によって解決始みであるか、まさに解決されつつある。
人民に対して加えられた搾取と犯罪的弾圧に直面して、かれらはフレイ主義と手を切り、独裁政権に反対する闘争に加わっているか、当面の課題で協力している。
この幅ひろい反ファッシュ戦線は、労働者階級とその他の人民皆階層との同盟によって可能となっている。
この戦線の主要な任務は、あらゆる形をとっているファシズムを敗北させることである。しかし、とくにこれは体制の主人、国内独占資本と帝国主義の利益を打ち破ることである。ファシズムのあらゆる残渣は、この国が必要としている真の民主主義を打ちたてるために取り除かなければならない。ファシズムとのイデオロギー的対決、超過搾取の諸結果を取りのぞくための大衆的要求、社会的政治的獲得物の漸時的回復。これがもっとも決定的な闘争段階に先行する当面の闘争の諸分野である。
闘争方法の選択、闘争の各局面の出現は、力関係と、人民と革命家がそれぞれの時期とに到達した組織水準にしたがって決定される。
労働者階級と人民には、どのような分野であろうとも、自分たちを抑圧している独裁政權に対決し、これを解体する条件がある。
人民諸勢力の存続と、新しい諸条件のもとにおけるその再組織は、闘争の最初の成果であった。労働者階級とその他の人民諸階層との同盟の強化、反ファシスト的民主主義者の結集を実現することが、現在進められている二つの課題である。政治的、社会的諸権利の回復のための大衆闘争はすでにはじめられた。この闘争の深化拡大は当面の課題である。開争のより高い局面、ファシズムに対する対決の局面の準備もまた、当面の間題である。
国際連帯は人民の勝利のための不可欠の要素である。とくにルイス・コルバラン、クロドミル・アルメイダ、アンセルモ・スレ、ペドロ・F・ラミレス、バウティスタ・バン・シュウェル、ビセンテ・ソダ、ファン・デ・ディオス・フェンテスその他のドーソン島にとらえられている人びとの釈放を要求する世界的な規模での大きな努力が、とりわけ緊急性をもっている。
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★人間の尊厳と民主主義の名において、流血をやめよ
★殺害、拷問、投獄をやめよ
★すべての政治犯を釈放し、家族のもとにかえせ
(チリ人民連帯日本委員会パンフレット「アジェンデは死なず」)
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