(6)極左集団の攻撃
アメリカ帝国主義と右翼反動勢力の右からの攻撃にあわせて、極左集団MIRはこれに「左」から手をかしてきました。チリでは、人民の統一戦線への結集が拡大、強化されるなかで、極左集団は分裂や消滅をよぎなくされてきました。
しかし、一九六五年に結成されたMIRは生きのこり、武装闘争を公言して、テロと暴力の破壊活動を行なってきました。そして、広範な人民の支持していた人民連合政府を支持するようなポーズをとりつつ、「武装闘争への発展による人民権力の樹立」を主張しました。
MIRはアジュンデ政府と共産党に攻撃を集中して、民族民主革命の路線をブルジョア改良主義としてののしりました。
MIRのやった活動は分裂策動以外のなにものでもありません。貧しい農民や失業者たちを挑発して、国有化の基準以下の農地を占拠したり、中小の工場を占拠したりして中小農民や中小企業者を不安におとし入れ、彼らの人民連合からの離反をあおりました。また、人民の間に大きな影響力をもち、人民連合に一定の理解をもっている人々をふくんでいるキリスト教民主党を全面的に攻撃して、人民連合との対立をうながしました。
さらに、人民連合内部の不一致点を利用した分裂策助を行ないました。彼らは共産党に攻撃を集中して、MIRに同情的な一部の党に「ブルジュア改良主義」からの脱却をせまりました。実際、一九七三年三月には、人民連合を構成する人民統一行動運動(MAPU)がMIRをめぐる対立で分裂したのです。
このように、MIRは広範なチリ人民の統一と団結による民族民主革命の遂行を妨害し、とくに中間層を攻撃することによって彼らを動揺させ、そしてさまざまの挑発活動を行なうことによって右翼反動勢力の攻撃の口実をつくりだしてきました。
<MIR>
MIRはチリの極左集団「左翼革命運動」のこと。この組織は一九六四年の大統領選挙後まもなく結成されたもので、おもに学生出身で共産党や社会党から脱落した連中が加わっています。
MIRは人民連合に参加せず、「投票のかわりには鉄砲を」とか「人民連合政府から独立した人民権力を」などという主張をかかげ、人民連合とその政府にたいして挑発的な態度をとってきました。
そして、人民連合政府のもとで民主主義が徹底し保障されていることに便乗して、人民連合の政策を勝手にねじまげ、右翼や一般国民にたいしてテロをおこない、中小地主の土地や中小工場を不法に没収したり占拠したりしました。こうしてMIRは、人民連合政府を「左」から攻撃するとともに、反動勢力に「あれが人民連合の正体だ」といった反共宣伝の口実をあたえ、こんどのクーデターを挑発する役割を果たしました。チリ共産党は、このMIRには一貫して反対してきました。
(つづく)
(チリ人民連帯日本委員会パンフレット「アジェンデは死なず」)
アメリカ帝国主義と右翼反動勢力の右からの攻撃にあわせて、極左集団MIRはこれに「左」から手をかしてきました。チリでは、人民の統一戦線への結集が拡大、強化されるなかで、極左集団は分裂や消滅をよぎなくされてきました。
しかし、一九六五年に結成されたMIRは生きのこり、武装闘争を公言して、テロと暴力の破壊活動を行なってきました。そして、広範な人民の支持していた人民連合政府を支持するようなポーズをとりつつ、「武装闘争への発展による人民権力の樹立」を主張しました。
MIRはアジュンデ政府と共産党に攻撃を集中して、民族民主革命の路線をブルジョア改良主義としてののしりました。
MIRのやった活動は分裂策動以外のなにものでもありません。貧しい農民や失業者たちを挑発して、国有化の基準以下の農地を占拠したり、中小の工場を占拠したりして中小農民や中小企業者を不安におとし入れ、彼らの人民連合からの離反をあおりました。また、人民の間に大きな影響力をもち、人民連合に一定の理解をもっている人々をふくんでいるキリスト教民主党を全面的に攻撃して、人民連合との対立をうながしました。
さらに、人民連合内部の不一致点を利用した分裂策助を行ないました。彼らは共産党に攻撃を集中して、MIRに同情的な一部の党に「ブルジュア改良主義」からの脱却をせまりました。実際、一九七三年三月には、人民連合を構成する人民統一行動運動(MAPU)がMIRをめぐる対立で分裂したのです。
このように、MIRは広範なチリ人民の統一と団結による民族民主革命の遂行を妨害し、とくに中間層を攻撃することによって彼らを動揺させ、そしてさまざまの挑発活動を行なうことによって右翼反動勢力の攻撃の口実をつくりだしてきました。
<MIR>
MIRはチリの極左集団「左翼革命運動」のこと。この組織は一九六四年の大統領選挙後まもなく結成されたもので、おもに学生出身で共産党や社会党から脱落した連中が加わっています。
MIRは人民連合に参加せず、「投票のかわりには鉄砲を」とか「人民連合政府から独立した人民権力を」などという主張をかかげ、人民連合とその政府にたいして挑発的な態度をとってきました。
そして、人民連合政府のもとで民主主義が徹底し保障されていることに便乗して、人民連合の政策を勝手にねじまげ、右翼や一般国民にたいしてテロをおこない、中小地主の土地や中小工場を不法に没収したり占拠したりしました。こうしてMIRは、人民連合政府を「左」から攻撃するとともに、反動勢力に「あれが人民連合の正体だ」といった反共宣伝の口実をあたえ、こんどのクーデターを挑発する役割を果たしました。チリ共産党は、このMIRには一貫して反対してきました。
(つづく)
(チリ人民連帯日本委員会パンフレット「アジェンデは死なず」)
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