(フイ・カーン詩集『東海の潮』)
フイ・カーンは、わたしにとってなつかしいベトナムの詩人である。わたしはおよそ三〇年のむかし、一九六七年、『ベトナム詩集』(飯塚書店)を訳出した。そのなかにフイ・カーンの「タイフォン寺の羅漢たち」という、東洋的なべトナムの苦悶をうたいあげた傑作があった。その作者として、フイ・カーンはわたしには忘れられない、なつかしい詩人となった。
さいきん、そのフイ・カーンの彿訳詩集が出たので、その一篇をここに訳出してみた。かれも一九一九年生まれであるから、すでに老境にある。この詩にもその老いの想いがにじみでている。
<詩誌『橋』1995.9.30>
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