詩「早鐘が鳴ったら」の冒頭からとっています。
おれは 空の麻袋をかついで
飲まず食わずに 街道すじを
ほっつき歩く 宿なしの仲間だ
働いても 搾りとられてすかんぴん
そしてむかしの だれかのように
行きだおれて のたれ死にするのだ
それでも 奴隷暮らしよりはましさ
安酒にでもありつけば 酔っぱらって
風の吹く野っぱらの 野草のうえで
こおろぎといっしょに 眠るのだ
垢だらけの顔を赤いタ日に染めて
だがいつか 早鐘の鳴るのを聞いたら
おれもしゃんとなって 駆けつけるのだ
みんなといっしょに あけぼのの方へ
(『橋』21号 1988.3、 詩集『冬の歌』)
浮浪ぐらしをしていても
いざ事がおきれば
パリのガブローシュのように駆けつけて
いっしょに闘うぞ──
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