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国立ラジオ局の爆撃 Bombing of the State Radio Corporation

ここでは、「国立ラジオ局の爆撃 Bombing of the State Radio Corporation」 に関する記事を紹介しています。
爆撃
「国立ラジオ局の爆撃」Maria Cortez作 1990年頃

1993年9月11日、ピノチェトはクーデターを起こすと、アジェンデの演説を放送しているラジオ局を爆撃しました。

<9時5分 アジェンデ大統領、ラジオ・コルポラシオンを通じて4回目の演説。 このあとこの放送局は爆撃され、ラジオ・ポルタレスの放送塔は吹き飛ばされる。
9時20分 アジェンデ、共産党系のマガジャネス放送を通じて最後の演説。 国民にたいする最後のよびかけとなる。>

アジェンデ大統領 最後の演説

いま空軍がラジオ・ポルタレスとラジオ・コルポラシオンの放送塔を爆撃しました。これが、あなたがたに語りかけられる最後の機会だと思います。
……わたしが労働者諸君に言えることは、わたしは辞任しないということだ。歴史的危機状況に際して、わたしはわたしの生命をもって人民の忠誠に報いよう。わたしは告げたい。多くのチリの人々の誇り高い良心に、われわれが差し出した種子は決して芽をつみ取られることはない、とわたしは確信していると。
彼らは武力でもってわれわれを屈伏させるだろう。だが、武力をもっても、犯罪的行為をもっても、社会的進歩をおしとどめることはできない。歴史はわれわれのものであり、歴史は人民が作るものである。
祖国の労働者たちに感謝します。法を重んじ、ことばを守り、正義を願う心の伝達者に過ぎない一人の人間に、あなたがたが与えてくれた忠誠に対して。
……マガジャネス放送はわたしの声をあなたがたに伝えていないかもしれない。が、あなたがたはわたしに耳を傾けてくれているだろう。これがわたしの最後のことばです。わたしが犠牲となることは決して無駄ではないと信じている。すくなくともそれは卑劣、不実、背信を告発するひとつの道徳的教訓となるであろう。われわれは、あなたがたとともにいる。
……労働者たちよ。わたしはチリを、チリの運命を信じている。背信がのさばる苦くうらがなしいこの「時」を、別の人々が乗り越えてくれるだろう。よりよい社会の建設のために、解放された人間が生きる場所に、ふたたび大きなポプラ並木の道が開かれるのは、そう遅いことではない。そのことを理解し、我々に続いてほしい。……チリ万歳!人民万歳!労働者たち万歳!
(「チリ年表   その3」より )

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