英雄・殉難者・詩人たちの名誉
一九四三年七月十四日、この革命記念日に『詩人たちの名誉』が「深夜業書」から刊行された。匿名の二十二名の詩人たちの作品が集められていた。無署名の序文はエリュアールの書いたものだった。
「アメリカ人民に鼓舞されたホイットマン、武器を執れと呼びかけたユゴー、パリ・コミューヌから霊感を与えられたランボオ、みずからも奮いたち、ひとをも奮いたたせたマヤコフスキー──いつかある日広大な見地に立った詩人たちは行動へとみちびかれたのだ……、闘争こそが詩人たちに力を与えることができる……」
この詩選集にはまたアラゴンの「責苦のなかで歌ったもののバラード」がジャック・デスタンの変名で収められていて、たちまち数版を重ねるという大きな反響を呼んだ。ついで一九四四年五月に刊行された『詩人たちの名誉』第二号には、フランスの国外から送られてきた詩篇も収められていて、そのために「ウーロップ」という名をつけられた。
この『詩人たちの名誉』は非合法出版のなかでも、「レットル・フランセーズ」とともに、もっとも有名なものとなる。
(つづく)
(新日本新書『エリュアール』)
一九四三年七月十四日、この革命記念日に『詩人たちの名誉』が「深夜業書」から刊行された。匿名の二十二名の詩人たちの作品が集められていた。無署名の序文はエリュアールの書いたものだった。
「アメリカ人民に鼓舞されたホイットマン、武器を執れと呼びかけたユゴー、パリ・コミューヌから霊感を与えられたランボオ、みずからも奮いたち、ひとをも奮いたたせたマヤコフスキー──いつかある日広大な見地に立った詩人たちは行動へとみちびかれたのだ……、闘争こそが詩人たちに力を与えることができる……」
この詩選集にはまたアラゴンの「責苦のなかで歌ったもののバラード」がジャック・デスタンの変名で収められていて、たちまち数版を重ねるという大きな反響を呼んだ。ついで一九四四年五月に刊行された『詩人たちの名誉』第二号には、フランスの国外から送られてきた詩篇も収められていて、そのために「ウーロップ」という名をつけられた。
この『詩人たちの名誉』は非合法出版のなかでも、「レットル・フランセーズ」とともに、もっとも有名なものとなる。
(つづく)
(新日本新書『エリュアール』)
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