(詩集『ひとを愛するものは』──春としあわせについて)
うばいとられた
うばいとられた生れ故郷を
うばいかえしたひとたちに
妙義 恩賀のひとたちに
春はふたえにやってくる
しあわせのひとつはたたかいとられた
むぎとまめとさつまいもがとれると
うたいまもった子どもたちの眼に
あの立岩の岩はだに 八方平に
いまわしい飛行雲のみだれる空にも
生れ故郷をまもりぬいた歌ごえは高い
だからこそ わたしもうたいたい
春は 祖国の大地のうえにこそやってくる
祖国を愛する血となみだのなか
ひとびとの組んだ腕のなかからやってくる
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