長篇詩 怒る浅間山(5)

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(5)
一九五二年四月
そして 遂に
わたしたちが忘れることができない
その日がきた
あの燃えるような反対のどよめきのなか
わたしら大多数国民のねがいと意志を切り裂いて
一部少数の支配者によって取引された
あの屈辱ににえたぎる植民地承認条約
サンフランシスコ条約
猿芝居
日本の独立
資本主義の防波堤計画設計図 日本
それは朝鮮侵略戦争の
当然の敗色を補うための 基地化の設計
彼等の基地 日本
日本の土地に着々と巧妙にすすめられていった
彼らの計画
まず 日本民衆の比較的眼にたちやすい
ビルやホテルの接収を解除し
進駐軍専用列車を削減し
そうしながら彼らは
背後へ黒い手をのばし
ひそかに吉田政府とめくばせし
あらゆるところ 土地に作りあげた基地
演習地
その疥癬のようにふきでた基地
その数七三三箇所
奪われていく家
おかされていく娘
ふえていくパンパン
二十数万のパンパン
三十数万の混血児
つぶされていく畠
だめになっていくあぜ道
あらされていく収穫
くすぶる山林
とざされていく渚

(つづく)

(『呼子』10号 1953年7月)

ヤシ

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