詩誌「呼子」は小熊忠二、青山伸らが発行した詩誌で、第10号に掲載した長篇詩「怒る浅間山」が注目されます。
二十六年六月、長野地方文学サークル協議会発行で詩誌「呼子」を出した。小熊忠二が編集し、穂苅栄一、岡沢光忠、南出好子、立岡宏夫、原山林、轟武三郎、青山伸らが主な書き手であった。
この「呼子」で、とりわけきわだったのは、二十八年夏、浅間山の米軍演習地化反対運動に、長野県中がわきかえっているときだった。小熊忠二は軽井沢の軍事基地反対運動のデモに直接参加し、現地の生々しい動きを、身をもってさぐり、又、呼子の詩人以外に、この運動に加った農民や商人、労組の人々の声をとりいれ、記録と詩を結びつけ、実験的だが、行動の詩とも言えた。会員六名が、それぞれの項目を分担し、千八百行に及ぶ長篇詩「怒る浅間山」を発表し、大きな反響を呼んだ。
その后、十六号まで出して、何時も書き手が同じメンバーである事に、マンネリにおちいるのを心配して発行を停止した。<青山伸「戦後・長野県詩人の活動─北信地方」『長野県年刊詩集1960』>
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