映画「コロニア」

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アジェンデ社会主義政権下、大規模な反米デモが繰り広げられているチリ・サンチャゴで、大衆運動を支援していたドイツ人写真家のダニエルに軍事クーデター発生の電話が入る。恋人と二人で街からの脱出を図るが、街頭を制圧している軍隊にたちまち捕まり、チリ国立競技場に監禁される。そしてダニエルだけが車に乗せられて運びだされてしまう。恋人のレナはダニエルが連れ去られた所がコロニア・ディグニダであることを知り、客室添乗員としてドイツへ向かう仕事をキャンセルしてコロニアに向かう。

コロニア・ディグニダは1961年、ドイツを追われた元ナチス軍曹のパウル・シェーファーがバプテストと反共主義を掲げてチリ南部に開設したドイツ系移民コミュニティ。シェーファーが教皇と称して君臨し、<理想郷>とは裏腹の住民への暴力が日常茶飯事だった。ピノチェト軍事政権の下では秘密警察と協力してナチス式拷問センターをつくり、多数の活動家を監禁し拷問した。

この9月17日に公開された新着映画。
軍隊が街頭で弾圧するシーン、チリ国立競技場に押し込まれ追及される場面、ナチス仕込みの拷問を受けて廃人にされそうになる場面等、「サンチャゴに雨が降る」や「ミッシング」で知った歴史を実体験するような迫力でした。
コロニア・ディグニダでの生活と脱出は<捕虜収容所からの脱走>ものですが、最後まで息をつかせぬスリリングな展開で、エンタテインメントとしても星5個。
最後にコロニア・ディグニダの人々の実際の写真が出ましたが、映画の1シーンのようで、見事に映画に再現されていると思いました。

映画パンフレットに高橋正明先生が解説を書いています。シェーファー自身が拷問を指揮し、ピノチェトや秘密警察の長官、ドイツ大使館員を歓待していたこと、ドイツ大使館とコロニアとの関係、今年7月、ドイツ代表団がチリを訪れ、このことに独大統領が謝罪を表明したことなど、<チリとドイツの暗黒史>がわかります。

監督・脚本 フローリアン・ガレンベルガー(ドイツ)
出演 エマ・ワトソン、ニエル・ブリュール、ミカエル・ニクヴィスト
2015年 ドイツ、フランス、ルクセンブルク

コロニア
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