ネルーダ 愛の詩 百の愛のソネット(9)

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 アラゴンがエルザの眼に偏愛をささげたとすれば、ネルーダはマチルデの髪の毛に愛着をしめしている。

   ほかの男たちは 恋びとの眼を愛でたがるが
   おれは おまえの髪を愛でる髪結でありたい

   おまえのようなつややかな髪や 豊かな巻毛は
   イタリアでは メドゥサの髪と呼ばれたものだが
   おれは もじゃもじゃの乱れ髪と呼ぼう
   おれの太陽は おまえの髪の塔から昇るのだ……
                       (一四番めのソネット)

 ネルーダは、女性を大地のイメージによく結びつけるが、また花や果実にも結びつける。そして女性の髪の毛もまた、植物のイメージをとって描かれている。

   ……風に揺れなびく おまえの髪は
   陽ざしにかがやく 高い木梢(こずえ)の茂みのようだ
                    (一八番めのソネット)

   おまえの髪の中には 星もあれば 昼顔もある
                  (二七番めのソネット)

 そしてネルーダは、おのれの死後に思いを馳せるときにも、こう書きそえることを忘れないのである。

   おれの亡霊が おまえの髪の上をさまよえるように
                  (八九番めのソネット)

(つづく)

<『愛と革命の詩人ネルーダ』>


14番目のソネット

花
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