ネルーダ 愛の詩 百の愛のソネット(6)

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 ネルーダの愛の歌では、たとえ自然な、露わな女性の描写がなくとも、そこに肉の悦び、肉の陶酔のないような愛の歌はひとつもない。なかでも、わたしは四八番めのソネット『しあわせな二人の恋びとたち』の、しあわせに溢れた魅惑を愛する。

   しあわせな二人の恋びとたちはもはや一つのパンとなり
   草のなかの 月に照らされるひとつぶの露となる
   歩いてゆく その二つの影さえ ひとつになり
   寝床には ただひとつ うつろな太陽がのこる

 恋びとたちの愛が、これほど素朴なイメージで、しかも美しく、深く、うたわれたことはまれである。

   二人を結びつけているのは絆(きずな)ではなく 香りなのだ

 という一行には、愛の機微にふれたユーモアがあって、おもしろい。このしあわせなソネットは、さらに意味ぶかい最後の三行によって、無限を獲得している。

   しあわせな二人の恋びとたちには 終りも死もないだろう
   生きている限り 何度でも生まれては死ぬだろう
   かれらは 自然の永遠さを手に入れているのだ

(つづく)

<『愛と革命の詩人ネルーダ』>


ソネット48


ロダン

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