ネルーダ 愛の詩 百の愛のソネット(5)

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 アンデスの山女のイメージは、一八番めのソネットで、いっそう詩的に深められている。

   山をゆくおまえは まるで吹くそよ風のようだ
   雪のいただきから駆けくだる 急流のようだ

   ついにおまえは いきなり森から受けとるのだ
   青い 空の色をした花ばなの花束や 稲妻を
   矢のように鼻をさす ふしぎな野の香りを

 彼女もまた、チリ南部の森の娘である。花束や稲妻や「ふしぎな野の香り」を森から与えられて、彼女は娘となり女となる。そして彼女の生長した、たくましい姿は、五一番めのソネットのなかに歌われている。

   おまえの笑いは あの樹木を二つにひき裂く
   銀いろの稲妻と かみなりを おもわせる

   雪の茂みにおおわれた 荒涼とした高原だけが
   こういう笑いを 生みだすのだ 恋びとよ
   それは 山の上の自由な空気から生まれる笑いだ

   わがアンデスの女よ 正真正銘のチャンの山女よ
(つづく)

<『愛と革命の詩人ネルーダ』>

ソネット

こぶし

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