大島博光氏とランボー詩(中)

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 大島博光氏は、ランボオに関しての考察を『ランボオ』(新日本出版社)という一冊にまとめている。これが素敵に面白い。翻訳はただ詩を訳せば良いというのではなく、当時の社会情勢、ランボーが詩作した当時のフランスは普仏戦争やらパリコミューンやらで揺れ動いている。そこをも丁寧に記述している。この姿勢がきちっとしている。ランボーを書くときに、若いままに亡くなっただけではなく、詩作したのが二十歳前後ということで、可愛い若者に対するかのようなランボー論もあるが、わたしは、ランボーの天才と言われる所以の詩作をきちんと、正確に捉えている大島博光氏のセンスが好きだ。
 ランボーの呼吸と大島博光氏の呼吸のリズムが共鳴するのだろう。大島氏もランボーを好きなのだろう。なにはともあれ、わたしがしっかりとランボーを読んだのは大島博光訳の『ランボオ詩集』であり、この訳書が、その時から始まるランボー詩への足がかりになったのは確かなことです。骨格のしっかりした訳は、詩の特色をつかみ、我らにランボー詩への石段を登る助けとなっている。
(つづく)
 
<『狼煙』80号>

新日本新書『ランボオ』目次

ランボオ
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