福田律郎「闘いの葉よ」

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 闘いの葉よ
                        福田律郎

初夏の空が明るいのは
古い葉に入れかわって
われわれ幾百万の若葉が太陽に眼をキラキラひからせているからだ
闘いの葉よ!

われわれは奪われたものをとりかえしにきたのだ
なにを?
きまっているではないか 民主主義というわれわれがつくりあげたものを
悪い政府の手からとりかえしにきたのだ
われわれが国会を包囲したとき さすがこの
巨大な建物もまるで掌の上の洋菓子みたいに
小さくみえたではないか
 目をつむった窓
ところで張本人 岸信介は? とみれば
これはまた漫画そっくりの顔で隅の一室に閉じこもってきわめて孤独であった。安保が足もとにうずくまっている!
闘いの葉よ!
五月はわれわれを裏切らなかった
だが 最後のとどめをさすために
われわれは五月が果しえなかったものを 六月のあのたくましく黒く陽に焼けた腕にしっかりと委ねよう
六月は二千八百万の署名の月
六月はゼネストの月
六月は勝利の月

ごらん 顔を真直ぐにあげて
いまはつつじのまっさかりだ
日本列島のこのどこまでも明るい初夏の空の下で
北の果から南の果まで われわれがつなげたとてつもないでっかい一本のレール
いま行進は始まったのだ
その先頭にかつがれてゆくのは われわれがとりかえしてきたもの
勿論 それは民主主義だ

(詩集『細胞の指』1966年)

国会

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