ネルーダ「おれたちは今日もまた」

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10 おれたちは今日もまた

おれたちは今日もまた たそがれを無駄にした
こよいも 手をつないだおれたちを だれも見なかった
青い夜が この地上に降りてくるというのに

窓から おれは見た
遠い丘のうえに燃える 夕焼けの色を

かっては時どき おれの手の中にも
ひとかけらの太陽が メダイユのように輝いたのだ

そしておれは おまえのことを 思い出していた
おまえのよく知ってる悲しさに 胸しめつけられながら

そのとき おまえは どこにいたのだろう?
どんな連中といっしょに いたのだろう?
どんな言葉を 口にしていたのだろう?
おれが悲しみに沈み 遠く離れたおまえを感じているのに
どうして愛は いきなりおれを襲うのだろう?

たそがれ いつも手にとる本も 手から落ちて
おれのポンチョは 傷ついた犬のように足もとに横たわった

おまえは 夕ぐれの中を 絶えず遠ざかり
夜はたちまち おまえの姿をかき消してしまう

(角川文庫『ネルーダ詩集』──「二〇の愛の詩と一つの絶望の歌」)

夜

 
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