ランボオ「ブラッセル」

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 ブラッセル 七月、ブールバール・ドゥ・レジャン。
                     アルチュール・ランボオ
            
ジュピターの心地よい宮殿まで
見渡すかぎり 鶏頭の花壇。
おれは知っている──『おまえ』はこの
 常春藤(きずた)のなかに、

そうして、薔薇と 樅(もみ)と、葛が、かれらの遊びをとりまいている、
 若い未亡人の壁
        何という鳥の群、オ、 イアイオ、 イアイオ!

静かな家、古代の情熱!
恋に狂った『狂女』のキオスク、四阿家(あずまや)、
薔薇の木の円い植込みのうしろは
ジュリエットのひどく低く、暗いバルコン、

ジュリエットはまた アンリエットと呼ぶ、
愛すべき停車場。
山の中腹にある、
 千の青い悪魔が空中で踊つている
果樹園の奥のように

緑のベンチでは、 白いアイルランドの女が
夕立の楽園で、 ギターにあわせて歌っている。

それから 南米ジアナ風な食堂では
籠の鳥と子どもたちのおしゃべり。


馬車の窓は、 おれに考えさせる
かたつむりと 黄楊(つげ)の毒を、
日なたで眠っている、

それはあまりに美しすぎる、 あまりに
     おれたちの沈默を守ろう。

       ★
──人騒ぎも商いもない並木路(ブールバール)

声もなく、 劇と喜劇、
限りもない場面の組み合わせ
おれはおまえを知り
    声なく、 黙って、おまえに見惚れる。

(ノート下書き S18)

ランボオ

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