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川上勉先生の講演「ガリ版刷りのフランスの起床ラッパ」に感銘

ここでは、「川上勉先生の講演「ガリ版刷りのフランスの起床ラッパ」に感銘」 に関する記事を紹介しています。
川上先生

10月25日、川上勉先生(立命館大学名誉教授)が「大島博光とガリ版刷りのフランスの起床ラッパ」と題して講演しました。
「・・・前回(2010年5月)の講演では、『フランスの起床ラッパ』の訳出が大島博光の戦後の文学活動の原点だとお話しました。今回はそれは何故か、その理由について話します。」として、
・レジスタンスの本質は「人間の尊厳をまもる」闘い。レジスタンスの詩は闘う武器だった。
・詩人の果たすべき役割は民衆の立場にたち、民衆の闘いを励ますこと、闘う詩人となることだと考えた。
・民衆のための詩、伝わるためには定型詩が必要とアラゴンは提唱し、大島博光もこれを追求した。例として「静江の狂人」は2行詩、3行詩からなっている。

朗読

朗読家の西島史子さんが「フランスのあゆみ」「幸福な愛はどこにもない」「静江の狂人」を朗読。
耳から入る言葉によってあらためて詩が感じ取れて感動しました。

 きみはもう吹く風となった/いまもやさしくわたしにそよぐ/そしてわたしのなかを吹き抜ける

 きみはもう夢の夢となった/明日の日へとわたしをみちびく/わたしの見果てぬ夢となった(「静江の狂人」)

全体

詩と詩人のあり方について本質的なことを分かりやすくお話されて、感銘を受けました。素晴らしい講演でした。

懇親会

西島さんの紹介で、博光は川上先生と一度だけ東京で会ったが、時間が遅くなっても「もっと話したい」と粘った。その後も西島さんに「あの人と会いたいな」と度々言っていたそうです。アラゴンについて話を共有できる貴重な人だったのです。

集合写真
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