もはや 杞憂ではない
大島博光
もはや それは 杞憂ではない
天が なだれ落ちてくるのも
世界が ヒロシマになるのも
地獄も それほどの廃墟ではない
いやいや なだれ落ちてくるのではない
太陽をなげおとす やからがいるのだ
ドルとおどしのために投げおとすのだ
悪魔も それはど 冷血ではない
むなしく恐れ おののいてはいられぬ
いまこそ はっきり見ぬかねはならぬ
ビキニの風が どこから吹いてくるかを
ローゼソバーグをころしたウォール街から
松川に糸をひく ホワイトハウスから
死と悲惨の風が 吹いてくるのを
(一九五五年『年刊現代詩集』『ひとを愛するものは』)
大島博光
もはや それは 杞憂ではない
天が なだれ落ちてくるのも
世界が ヒロシマになるのも
地獄も それほどの廃墟ではない
いやいや なだれ落ちてくるのではない
太陽をなげおとす やからがいるのだ
ドルとおどしのために投げおとすのだ
悪魔も それはど 冷血ではない
むなしく恐れ おののいてはいられぬ
いまこそ はっきり見ぬかねはならぬ
ビキニの風が どこから吹いてくるかを
ローゼソバーグをころしたウォール街から
松川に糸をひく ホワイトハウスから
死と悲惨の風が 吹いてくるのを
(一九五五年『年刊現代詩集』『ひとを愛するものは』)

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