ベトナム不屈の作風  萌えでる大いなる春

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ベトナム不屈の作風


ベトナム不屈の作風



 萌えでる大いなる春

  南ベトナムのたたかう詩人たち
                           大島博光

 このところ連日のように、南ベトナム解放勢力のかがやかしい勝利が伝えられている。それはまさに、曠野(こうや)を焼く火の勢いといってよい。それは、ベトナム協定をふみにじって、戦争をひきのばし、アメリカの新植民地主義を押しつけようとする米・チュー一味の陰謀にたいする懲罰である。このかがやかしい勝利をささえているのは、ベトナム人民の相変わらぬ不屈な革命的精神の高揚と持続であることに、思いを新たにするのである。さいきん手にはいった仏訳の南ベトナム詩華集(南ベトナム・ジアイ・フォン出版社版)をよんで、わたしはそのことを思い知らされたのだ。たとえば、ここに訳出したル・アン・スワンの詩はその典型のひとつである。
 ル・アン・スワンは、一九四〇年、南ベトナムのベン・トレに生まれた。はじめ、歴史を勉強していたが、のちに革命詩をかき、アメリカ帝国主義にたいする南ベトナム人民の抵抗をうたうようになる。そして南ベトナムの、革命的なすべての詩人たちとおなじように、かれもまた詩で抵抗をうたうばかりでなく、銃を手にとって戦闘に参加する。──南ベトナムの詩人たちは、自分の詩と日常闘争とをむすびつけて、民族の勝利のために、身をささげている。かれらは前線の塹壕(ざんごう)でたたかっている詩人であり、たたかいながら詩をかいている。こうして、この戦闘の感動は、酒がかもされるように、かれらの詩のなかに結晶するのである。
 ル・アン・スワンは、新しい世代の代表的な詩人のひとりであったが、かれがほめたたえた戦士のように、かれ自身も、一九六八年のテト攻勢に参加して、サイゴンで戦死したのであった。二十八歳であった。

(『赤旗』1975年4月4日)
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