ヒクメット「妻への手紙」Nâzım Hikmet

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妻への手紙
妻への手紙


解説●大島博光(詩人)
 ナジム・ヒクメットはトルコの生んだ世界的な大詩人です。青年時代から革命運動に参加した彼は、その生涯に、何回となく投獄され、そしてまた国外に亡命しなければならなかったのです。ソヴェトに亡命したときには、彼はマヤコフスキーとも会っています。この詩も、獄中から妻におくった手紙というかたちをとっています。この詩でわかるように、ヒクメットの詩は、素朴で、自然で、透きとおっている、といっていいでしょう。しかし、そこでは、すべてが歌っているのです。詩人の善意、やさしさ、ゆるぎない革命的精神が、うたっているのです。彼はまたこう言っています。
 「自分の祖国と自国の労働者を愛さない者は、全世界と世界の労働者を愛することはできない。そして世界と全世界の労働者を愛さないものは、自分の祖国と自国の労働者を愛することはできない。そして愛することを知らぬ者は、文学や絵画にたずさわることはできない。
 ネルーダはつぎのような詩をヒクメットに贈っています。

 全世界のために書いた 偉大な詩人
 人類の多数派にぞくする 偉大な男
 自分の祖国から責めたてられた 偉大な愛国者
 ナジム・ヒクメットは 世紀の詩で無類だ
 彼はわたしにとって 英雄主義と優しさの化身であった

(掲載誌不詳、「ひとつの愛の詞華集」)

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