
ピカソの共産党党員証が消えた
パリ 美術館でケースごと
【パリで伴安弘特派員】ピカソといえば今世紀最高の画家の一人。彼がフランス共産党員だったことはよく知られています。このことを証明する彼の党員証がパリのピカソ美術館に飾られていましたが、つい最近、この党員証がガラス・ケースとともに姿を消してしまいました。
美術館関係者によると、このガラスケースはピカソの著名な絵画「朝鮮の虐殺」がアール・エ・エンデュストリ美術館に貸し出されたとき一緒にもっていかれたというのですが、党員証の行方については口をにごしています。
十日付仏共産党機関紙ユマニテは一面に生前のピカソがかつての仏共産党幹部マルセル・カシャン、ジャック・デュクロ(元大統領候補)らと語らっている写真を掲げ、「共産党の信用失墜のためにあらゆる行為がおこなわれているときに、ピカソが共産党員だったことを思い起こさせまいとするものだと考えざるをえない」と指摘。さらに、共産党員ピカソを消すことは「ランボー(詩人)のパリ・コミューン活動時代やゾラのドレフュス事件へのかかわりを消すにも匹敵する計画的偽造である」とのべています。
(『赤旗』1988年2月)
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