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シャヴァンヌ・ノート Chavannes

ここでは、「シャヴァンヌ・ノート Chavannes」 に関する記事を紹介しています。
いま、渋谷でシャヴァンヌ展が開催されています。(Bunkamura25周年記念シャヴァンヌ展
シャヴァンヌは19世紀フランスを代表する画家で、博光は彼について戦前?のノート2冊(Chavannes1とChavannes2)にかなりの分量で書いています。フランスの解説書からの翻訳のようです。

全体で10章ありますが、1章は省いています。
2 初期の作品
3 リヨン人気質(マリー・カンタキュゼーヌ公爵夫人との関係など)
4 作家の心理 
5 文学及び哲学的教養
6 美学理論 審美学的原理
7 壁画についての想念
8 ヴィジョン
9 デッサン
10 色彩

始めの部分は:
2 初期の作品
 シャバンヌが最初に出品したのは一八五〇年のサロンであった。当時の模様を彼は次のやうに面白く語っている。
『どうにかかうにか 私は『ピィエタ』を仕上げたばかりであった。聖母の膝の上に死せるクリストが横り、すぐ傍にマドレエヌが跪いてゐる図である。入選にすっかりうれしくなって、開会の当日、私は自分の作品を見るために朝早く出かけた。自分の繪のまへに立ってみると、三人の人物が見えるべきなのに、二人の姿しか見えないではないか!驚いて近づいてよくみると、残念なことに、紫色の衣をつけた聖母は、私がうかつに描いた同じ紫がかった背景の中に溶け込んでゐることがわかった。この時始めて私は色彩の度合(ヴァルール)といふものをはっきりと知ったのだ。それから色調(トーン)の大切なことがわかった。実にこの日から始めて私は画家になったのだ。』
この繪は永いあひだヌゥイリのアトリエに飾られてゐた。・・・
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