緑の泉
赤く焼けただれた亜鉛の廃屋
ひろく開けた澄んだ青空
骸骨のように焦げ残った黒い木立
崩れた壁を縫う涸れた地平線
──灰が坤く
疲れはてた悪夢の夜から
蒼ざめた憎悪の額が立ち上る
廃墟のなかに春の嵐が目覚める
いたるところ正義への郷愁が蘇える
いたるところ美しい怒りの眼がひらかれる
廃墟のなかに投げすてよ
彼らの罠を鎖を鞭を神神を
そうすれば忽ち湧き出るだろう
灰の中に 緑の泉が奇蹟のように
(1946『ルネッサンス』5月号・『大島博光全詩集』)
赤く焼けただれた亜鉛の廃屋
ひろく開けた澄んだ青空
骸骨のように焦げ残った黒い木立
崩れた壁を縫う涸れた地平線
──灰が坤く
疲れはてた悪夢の夜から
蒼ざめた憎悪の額が立ち上る
廃墟のなかに春の嵐が目覚める
いたるところ正義への郷愁が蘇える
いたるところ美しい怒りの眼がひらかれる
廃墟のなかに投げすてよ
彼らの罠を鎖を鞭を神神を
そうすれば忽ち湧き出るだろう
灰の中に 緑の泉が奇蹟のように
(1946『ルネッサンス』5月号・『大島博光全詩集』)
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