パリ・コミューン 血の週間 (5)──ジャンヌ/Commune de Paris_Semaine Sanglante

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 ジャンヌ
                  ウジェーヌ・シャトレェン

おれは傷つき敗れて 家にもどった
戦(いく)さのあとで おれはつかまった
顔には 深い切傷をうけ
右の手首は へし折られた
おれの女房は 戦争に毒づいた
女房の毒づいたのも 無理はない
だが女房も 思ってもみなかった
おれが家で つかまるとは

  リフレーン
ジャンヌはスープをつくり
息子は おれの膝にいた
いきなり そのとき
兵隊どもが やってきた
兵隊どもは 戸を蹴破った
奴らは血まみれで 酔っぱらっていた
ジャンヌは 外へ押し出そうと
兵隊どもに 飛びかかったが
兵隊どもに わき腹をぶん殴られて
女房は たちまち ぶっ倒れた
畜生どもは 女房を殺し
そのからだのうえを 踏んづけた

権力を握っている 怪物どもに
おれは反抗して 闘ったのだ
奴らの軍隊を、指揮していたのは
見るもいやらしい 悪党どもだ
血なまぐさい戦いの鐘が鳴ったとき
おれは ありふれた市民だった
女房は ひとりの女労働者だった
おれたち二人は 愛し合っていた
勝ち誇った兵隊どもは 乱暴に
おれを脅しながら 引ったてて
息子から おれを引き離した
いまも息子は 生きていることやら
可愛いい息子に また会えるやら
奴らは 息子をどうしたことか

牢獄の中でおれはつぶやく──「きっと!」
おれは 悲嘆にくれてそれを繰り返すのだ

<新日本新書『パリ・コミューンの詩人たち』──血の週間 "Les Poètes de la Commune de Paris">
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