パリ・コミューン 血の週間 (2)──友よ 手を結ぼう/Commune de Paris_Semaine sanglante

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 詩人たちもまた、ヴェルサイユ軍の兵隊たちに、三月十八日のように、人民の側に寝返って、協力するように呼びかけ、あるいは、地方のひとたちに、パリを支援するように訴える。

  友よ 手を結ぼう
             ラショーセ

    平和の歌
      労働者インタナショナル協会に捧げる
      (『戦うフランス』の曲で)
 金を貯めこんで 百万長者になった男が
 産業をおこして どんどんひろげ
 せっせと働く労働者を とにかく重宝がる
 おまえは 労働者のおかげで生きているのだ
 だが ひとを堕落させる金は 悪徳をつちかう
 倣慢な寄生虫よ おまえの名誉はどこにある?
 おまえよりも見すぼらしい職人が人のためにつくす
 人類のしあわせは かれのおかげなのだ

    リフレーン
 君主専制はどこの国でも ぐらついてる
 虐げられた人民よ 帝政の裏切に復讐し
 世界平和を 宣言しよう
  兄弟よ 手を結ぼう

 流刑と死刑を宣告する 尊大な裁判官ども
 おまえらは 新しいプロクルステスの寝台(1)だ
 学者ぶった調子は いかめしげに見えようと
 おまえらは判決を宣告しても 裁きはしないのだ
 はばかることなく 金持ちどもを無罪にするがいい
 大金を積む買手に おまえの公正を売りつけるがいい
 人民の権利などは おまえの秤(はかり)では無にもひとしい
 人民の唯一の罪悪は しばしば貧乏だということだ

 人類の しあわせな安らぎを とりみだす
 残酷な征服者どもに 恥と侮蔑あれ
 そのむごい罪悪は ひとかけらの悔いもなく
 かれらの旗のかげに かくされたままだ
 その数えきれぬ悪虐を 蔽いかくすために
 むなしい栄光や 思いあがりや 野望から
 おんなじ人間を殺す 残忍な人喰い鬼ども
 おまえらには 同罪の刑罰(2)こそが ふさわしい

 フランスの兵士よ 「議会」はあまりに卑劣だ
 ヴェルサイユの悪辣な暴君どもから逃げ出して来い
 すべての内乱を終らせるために 友よ 来たれ
 来たりて 人民の隊列を大きくふくらませよ

 友よ 人民の 英雄的な勝利を速めさせよ
 パリは自由だ もうこれ以上苦しみたくない
 神聖な「共和制」を さらに強くするために
 市民の前にあるのは 勝利か 然らずんば死だ



(1)プロクルステスの寝台──プロクルステスは、古代ギリシャの強盗で、盗んだうえに、鉄の寝台に旅人を寝かせ、寝台より長ければその足を切り、短ければ、綱で引きのばしたという。ここでは強引で冷酷な、杓子定規の判決を指す。
(2)同罪の刑──加害者に被害者と同じ程度の苦痛を伴う刑を科すること。

<新日本新書『パリ・コミューンの詩人たち』──血の週間 "Les Poètes de la Commune de Paris">
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