飢えの歌
夜のごとく飢えて
私は孤独の階段を降りてゆく
凍った街のなかへ
私の行くところ
すべての扉は閉ざされ
私の去るところ
すべての唇は開かれる
よろめく私の背中に
空虚は黒く凹み
よろめく私の周囲に
空気は黒く渦巻く
尖った私の頭上
暗闇の中のより黒い暗闇の中で
絶望と空虚の蝶番は廻転する
黒からより黒い黒へ
かくて黒い風は運んでゆく
私の飢えを
その飢えた舌は地平線を舐め
その飢えは飢えを食う
(『蝋人形』1940年4月号)
夜のごとく飢えて
私は孤独の階段を降りてゆく
凍った街のなかへ
私の行くところ
すべての扉は閉ざされ
私の去るところ
すべての唇は開かれる
よろめく私の背中に
空虚は黒く凹み
よろめく私の周囲に
空気は黒く渦巻く
尖った私の頭上
暗闇の中のより黒い暗闇の中で
絶望と空虚の蝶番は廻転する
黒からより黒い黒へ
かくて黒い風は運んでゆく
私の飢えを
その飢えた舌は地平線を舐め
その飢えは飢えを食う
(『蝋人形』1940年4月号)
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