明日の日のためにたたかったきみ 小林多喜二 ──二月二十日のバラード

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明日の日のためにたたかったきみ 小林多喜二

  ──二月二十日のバラード

                              大島博光

二月二十日(はつか)が またやってくる
忘れられない 恨みの日が
五十五回めの 多喜二の日が

この日 やつらはきみをひっ捕らえ
足蹴に蹴りあげ 逆さ吊りにして
残酷な拷問で 責めたて締めあげた

しかし きみは口をひらかない
何ひとつ 敵の手に渡しはしない
不屈に きみは党をまもりとおした

そこでやつらは へし折った
「蟹工船」を書いた その指を
権力の闇をあばいた きみの手を

そこでやつらは 虐殺した
日本人民の 最良の息子のひとりを
紫腫れの 見るも無残な姿にして

「それあんちゃん もう一ど立たねか」
お母さんから やつらはもぎとった
「親孝行の うちのあんちゃん」を

こうしてやつらは復讐したのだ
「一九二八年三月十五日」の 作家に
日本共産党の星の 党員作家に

きょうは あばいて告発する日だ
天皇制の 死刑執行人どもの
血のしたたる 黒い黒い黒い手を

虐殺は 築地でおこなわれた
治安維持法の 鎖と棍棒と斧で
裁判ぬきで 多喜二は殺された

きょうは この犯罪に羽根をつけて
嵐のなかへ 投げてやる日だ
みんなにひろく 知れわたるように
あけぼののために 闘い倒れた多喜二よ
きみは描いた 工場での党の闘争を
戦争前夜の 闇を照射する光を

きみは描いた 厳しい非合法活動を
新しい人間の 誕生と前進を
そのからだを ぶつけるようにして

現実世界を描いた きみの文学世界は
涸れることのない 清冽な泉だ
おれたちはそこに 未来を飲む

明日の日のために 闘ったきみは
あとにつづく おれたちの胸に
いつまでも生きて 励ましてくれる

テロルに倒れた 偉大な多喜二よ
きみは おれたちに掲げてくれた
党への献身と 不屈の模範を

 (『赤旗』一九八八年二月二一日)
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