詩人の栄光 ウラジミール・マヤコフスキーについて

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 詩人の栄光  ウラジミール・マヤコフスキーについて
                    ポール・エリュアール/大島博光訳

かれは羊毛のように優しく
絹のように気高かった
かれはおとめの手よりも
もっと弱々しい手をしていた

子供たちに語るすべを知っていたし
そぼくなひとたちに語るすべを知っていた
こどもみたいな母親よりももっと
かれには無邪気さがあふれていた

誰にも見えないようなものを
かれは見ぬく眼をもっていた
疲れがつくりだすさまざまな地獄や
死をもたら埃(ほこり)まで

かれは照りかえして歌った 科学を
大きな野心にみちた労働を
綿密に闘争を
希望がかれをみちびくままに

かれは大砲のように
人民の勝利を叫んだ
かれはまず生命を髪のようにかき乱し
それから上の方からその髪をゆった

闇のなかでも山のうえでも
かれの正義はすっくと立っていた
すべての彫像のまえで光景のまえで
かれは泣くことも笑うことも知っていた

愛撫では愛情ぶかい手をしていたが
かれの怒りは敵を恐れおののかせた
そんなときかれはじぶんの肉体を
敵の火に面とぶつけた

かれの敵は滅び去ったが
かれは生き残った
もっとも素朴なひとたちの心にも
かれの血はかき立て回した

人類の旋盤を

(『角笛』1952年6月、『エリュアール詩選』1956年)

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