ピーエル・ガマラ「靴下の歌」

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 靴下の歌
             ピーエル・ガマラ/大島博光訳

こっちにも穴、あっちにも穴、
わたし、どうしようか知ら。
みんなわたしをぼろぼろだと言う。
でっかい穴、小さい穴、
ああ、わたしは穴だらけ、
それはなんと悲しいこと!

みんなはわたしをひっぱったり伸ばしたりする、
こっちの穴を、あっちの穴を、
わたしはいま言ったじゃないの、
でっかい穴、小さい穴と、
わたしはお鍋のように穴だらけ、
あっちにも、こっちにも!

わたしのきれいな「針」よ、
わたしのところへ飛んできておくれ、
あなたには羽根がないの?
こっちにも穴、あっちにも穴、
あなたには糸も毛糸もあるじゃないの?
可愛らしい「針」よ、
息を切らして飛んできておくれ、
わたしにはこっちにも穴、
わたしにはあっちにも穴を、
可哀そうなお母さん、つくろっておくれ、
このわたしをつくろっておくれ。


*ピエール・ガマラ(1919年7月10日-2009年5月20日)フランスの作家、詩人。対独レジスタンスに参加。戦後、長くフランスの文芸誌「ヨーロッパ」(Europe)の編集長を務めた。
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