東栄蔵著「信州の教育・文化を問う」

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東栄蔵
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文芸評論家の東栄蔵先生がこのほど刊行した「信州の教育・文化を問う」(「文芸出版」2012年5月)。信州の教育と文化に関わる評論・随想30篇を3章に構成しています。その第3章は文学に関わるもので、「愛と平和の詩人 大島博光」は2010年11月に大島博光生誕100年記念のつどいで行った講演「信州文学と大島博光」をもとに書かれています。博光の生涯と著作を概括したうえで、その詩の魅力、源流をわかりやすく解明、1)千曲川のほとりで思春期をすごしたこと、2)西條八十主宰の『蝋人形』の編集を通じてフランス語の力と抒情的美意識を培ったこと、3)戦後、アラゴンやエリュアールらの詩集の翻訳を通して社会的な抵抗をリアリズムで詠む領域を身につけたこと、この3要素が底辺を形成していると論じています。

ついで、愛誦したい詩として数篇挙げています。「わたしは歌いたい」(腰原哲朗の『長野県文学全集・詩歌編』解説に共感していると)「わたしのうちにもそとがわにも」「鳩の歌」を掲示して紹介、「硫黄島」「ひろしまのおとめたちの歌」「ヒロシマ・ナガサキから吹く風は」などの反戦詩は独自のリアリズムに立った詩群で、核廃絶のモチーフは今日いよいよ人びとの胸に響くものをひそめていると。

さいごに千曲川を詠んだ詩について論評、原子朗の「博光の詩はどの詩にも千曲川の流れが ”野太い旋律”となって流れている」との指摘に共鳴できるとして、「友よわたしが死んだら」「灰を撒く」を掲示、「千曲川 その水に」は千曲川の詩の集大成のような透明な詩であるとしています。




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