『マチュ・ピチュの高み』 第二の歌 たとえ花が花に

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第二の歌 たとえ花が花に

たとえ花が花にその気高い種子を託そうと
たとえ岩が 散らばった彼の花を
撃ちたたかれた そのディアマンと砂の服の中に守ろうと
人間は勇敢な海べの泉で摘んだ
光の花びらをもみくちゃに踏みにじる
そして彼の手の中に脈うつ金属に穴をあける
たちまち 衣服と煙のあいだ 沈んだテーブルの上に
妨げられた群集のように 魂が残る
石英と不眠よ 凍った池のような
大海のなかの涙たちよ それだけではない
花を殺せ 紙と憎しみで彼女に死の苦しみをなめさせろ
日日のじゅうたんのなかに彼女を沈めろ
敵意にみちた有刺鉄線の服で 彼女をひき裂け

いや 回廊のなか 空気よ 海よ また道よ
誰が匕首もなしに(深紅のひなげしのような)
彼女の血を守るのか 怒りは
生の売り手の悲しい商品を品切れにさせた
だが すももの木の梢に 露は
千年この方 その透きとおった手紙を残している
彼女を待つ同じ枝の上に おお 心臓よ
おお 秋の窪みのなかでうち砕かれた額よ

とある都市の冬の街通りのなかに あるいは
バスや夕ぐれの船のなかに あるいはまた
深い孤独 陰や鐘のざわめく祭りの夜の孤独のなかに
人間的な快楽の穴ぐらのなかに
幾たび わたしはとどまって永遠を探し求めようとしたことか
かって石のなかや くちづけの放つ稲妻のなかで
わたしの触れた あの測り知れない鉱脈を

(それは 穀物のなかを 妊娠した小さな胸の
黄金色の物語のように 一つの数を繰り返えしながらゆくもの 
生の芽生える地層の中で絶えず優しさである数を
そしていつも同じように象牙の中にこぼれ落ちる数を
そして水のなかの透きとおった祖国であるもの
孤独な雪から血まみれの波にまでひびき渡る鐘)

わたしのつかんだのは うつろな金の指輪のような
散らばった服 輝く秋の子どもたちのような
一連の顔とせっかちな假面にすぎなかった
彼らはおびえた民族の惨めな木を震わせるだろう

わたしにはなかった 手を休める場所も
鎖でしばられた泉の水のように流れる場所も
またわたしの伸ばした手に温みや涼しさを与える
石炭や水晶のかけらのようなしっかりした硬い場所も
いったい人間とは何者だったのか?
倉庫と呼び子のなかの明けぴろげた会話のどこに
その金属のような振る舞いのどこに
あのうち破りがたい不滅の生は生きていたのか?

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