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マチュ・ピチュの高み─第一の歌 大気から大気へと

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第一の歌 大気から大気へと

大気から大気へと 空の網のように
街々と気候のなかを わたしは行った
着いたかと想えば また別れを告げて
秋がきて 木の葉たちが金貨をくりひろげる中
そうして春と穂たちがやってくる中
なんと 落ちてる手袋の中のような大きな愛が
大きな月のように惜しみなくわれらに与えてくれることか

(肉体の過酷さのなかで光り輝いた日日
沈黙の酸のなかで
鍛えられ変えられた鋼
粉ごなに砕かれた夜夜
婚礼の国の迫害された糸たち)

ヴィオロンたちのなかでわたしを待っていたひとは
しわがれた硫黄の色をした木の葉よりも深く
土に埋もれた塔のようなものを見つけた │
もっと深い 黄金の地層のなかに
流星につつまれた剣のように
わたしはじっとしていない柔い手を差し込んだ

大地のもっとも生殖的なところに

わたしは深い波のなかに額を入れ
硫酸の安らぎのなかを滴くのように降りて行った
それから盲目者のようにふたたびもどってきた
陳腐な人間の春のジャスミンへ

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