『マチュ・ピチュの高み』─第三の歌 人間はとうもろこしのように

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 第三の歌 人間はとうもろこしのように

人間はとうもろこしのように納屋のなかにこぼれ落ちた
辛いことや悲惨な出来事が ぴんからきりまで
つぎからつぎへと あとを絶たなかった
ひとつの死が いや たくさんの死が めいめいにやってきた
塵のような 蛆虫のような 場末の泥のなかに
消えるランプのような 小さな死が
ぶ厚い羽根をもった微塵の死が
毎日 それぞれの人間のなかに 短かい槍のように食いこんだ
パンや匕首が 人間を責めさいなんだ
羊飼い 波止場の息子 鋤を操る名もない隊長
あるいはまた 密集した街の鼠など
みんな衰えやつれて自分の死を待った 日日の短かい死を
そうして彼らの日日の踏みにじられた不幸な苦しみは
黒い酒杯のようだった
彼らは顛えながらそれを飲んだ

(パブロ・ネルーダ 『マチュ・ピチュの高み』
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