詩人 和田攻さんの講演会

ここでは、「詩人 和田攻さんの講演会」 に関する記事を紹介しています。
和田攻

昨年12月、日本現代詩文庫「 和田攻詩集」を刊行し、労働者の思いを表現して注目されている和田攻さんが自分の詩作について講演。国労・JRの運転士として働きながら詩を書いてきましたが、退職後は戸隠で始めた農業や自然をテーマにユーモアを交えて書いています。

「弾薬列車」
レールは冷たく伸びる
ベトナムへ
弾薬列車の動輪がひびく
確かに乗務しているのは
この おれだが
前方に血の臭いは感じとれない
・・・
巨大な機構に呑みこまれた
おれの あがきを横目に
忠実なロボットは基準作業を守る
ノンストップの弾薬列車
死の重みが ぐっと肩にくいこむ
・・・

「春はローカル線にのって」
あの
長い ながーい冬がおわりかけると
春の暦は希望の水車を回しながら
真新しい水引をローカル線にむすび
嬉しい便りを信濃の人たちに
送りとどけてくれる
・・・
ほのかに飯田線から梅の香りが聞こえると
飯山線のふきのとうは残雪をもちあげ
八ヶ岳は小海線にりんと富士を見下ろし
安曇野を走る大糸線にはレンゲ草が
みんな ぴったりのふる里に描こうと
歴史の絵筆をかさねあってきた

いつか狂い咲きの始まったこの国
故郷の家々に抜け殻さえも残さず
流れ出ていった人々に
見送りの青空と緑の大地は不思議にも
ふれあいと個性の輝きで満ちみちていた
・・・
おれたちは
おれたちの春をローカル線にのせて
ずっと配りつづけて行かなければならない
春はローカル線に乗ってやってくるものだと
子供たちにメルヘンの汽笛を鳴りひびかせ──

「弾薬列車」・・・アメリカのベトナム侵略戦争の前進基地にされていた日本の実態と、ベトナム戦争に反対しながら弾薬列車を走らせざるを得ない運転士の苦悩のうめきがせまる。
「春はローカル線にのって」・・・”戦争行進曲が鳴りわたっている”この国で、ローカル線にのせて春を配り続けたいと願う運転士に共感。

和田攻
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