歴史の歯車を逆転させるな

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歴史の歯車を逆転させるな
 おれたちを破滅させたやつらをおれたちは赦していた
                     ──エリュアール

いま日本じゅうを亡霊が徘徊している
四十三年むかしに死んだはずの亡霊が
枯れた菊の花など 重くふりかざして

なんとひとりの老人の病気に乗じて
時代おくれのオミコシをかつぎ出し
おどろおどろしい風を あおり立て

やつら やっきにたくらみうごめく
象徴を 昔の元首におし上げようと
ふたたび人間を神にまつりあげようと

やつらは 主権在民をふみにじって
記帳所などを設けて 礼賛を押しつけ
自粛という名で 盲従を強要する

それをも国民感情などといえるのか
息子をもぎとられた老母(おふくろ)は 呻いた
──テンノオヘイカハ オッカネエ!

亡霊の言いなりになるジャーナリズム
民主主義も知性もかなぐり捨てて
すすんで提燈持ちを買って出る

むかし大本営発表 いま宮内庁発表
くらやみの力を揮って威たけだか
鸚鵡どもはただ鸚鵡返しするばかり

あの老人はいままで何をしてきたか
やつらはひた隠しにかくしているが
踏みつけられた者はその痛みを忘れない

治安維持法という狼の法律をつくり
犬どもに噛みつかせ 踏みこませて
人間狩りをさせたのは だれなのか

あの男の名で やつらはおれたちを
しょっぴいて カシの棒でぶんなぐり
逆さ吊りにし 牢獄にぶちこんだ

あの男の名で やつらはたくさんの
勇敢な若者たちをあやめ すばらしい
人民の息子 小林多喜二を虐殺した

あの男の名で赤紙一枚で やつらは
おれたちを戦争へと 駆りたてた
おれたちの三〇〇万を死へ追いやった

「皇軍」を 蛙(いなご)のように*大陸に侵食させ
二〇〇〇万のアジア人民を殺させた
菊の紋章のついた鉄砲で 大砲で

それでも 戦争責任はないというのか
それでも鷲ではない 鳩だというのか
世界の眼は 怒りと嘲笑を浮べている

おれたちは 人間として生まれてきた
おれたちは もう二度と土下座しない
おれたちは もう二度とだまされない

歴史の歯車を 逆転させるな

注* 蝗のように──「中国では皇軍を蝗軍と書いた」(池田錬二詩集『蝗軍』)

(『赤旗』1988.11.16)
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2012/03/20(火) | 返金・調査の第一信用総合調査