蜂起者(「パリ・コミューンの詩人たち」)

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蜂起者
                    ポティエ
                    大島博光訳

どん底の 貧乏暮らしの前に
重くのしかかる 奴隷制の前に
蜂起者は すっくと
立ち上がる 銃を手にとって!

蜂起者! そのほんとうの名は人間だ
かれは こき使われる牛や馬ではない
かれは ただしい道理にしか従わない
かれは 確信にみちて 前進する
なぜなら 輝かしい科学の太陽が
地平線に赤く 昇ってくるからだ

かれは同志らとともに 冗談をとばし
笑いながら バリケードにつき
おのれの身を 危険にさらすのだ
かれの 決然とした 瞳(ひとみ)は
すばらしい 理想に かがやき
赤旗の色に 赤く映(は)えるのだ

コミューンのために 戦いながら
かれは知った 地球はひとつで
地球を分割してはならないことを
自然は すべてのものの泉であり
資本は すべてのものの財布であり
みんなが汲みとる権利のあることを

かれは要求する 機械はみんなのものだと
まわっている 蒸気機関の下で
かれはもう 背中を曲げたくはないのだ
情け容赦のない 搾取者たちは
人間を 救うはずの 道具を
人間を奴隷にする手段に 変えるのだ

工場主の 旦那衆の階級にたいして
かれは 社会的な戦いを 挑むのだ
そしてこの戦いは 終わらぬだろう
この地球上に なんにもしないで
金持ちになる者が ひとりでもいる限り
労働者が 空きっ腹をかかえている限り

胸くそのわるい ブルジョアジーに
かれはもう 年金など払いたくないのだ
毎年 それは何十億になることだろう?
労働者よ 炭坑夫よ そして農民よ
きみたちに きみたちのふところにこそ
そんな配当金は くばるべきなのだ

恵みぶかい「母」なる この世界が
ブルジョアどもの くびきのもとで
苦しみ呻いているのを かれは知る
この「母」の まるい乳房から
すべてのものの幸福が流れ出るように
かれはこの世界をつくり変えたいのだ

どん底の 貧乏暮らしの前に
重くのしかかる 奴隷制の前に
蜂起者は すっくと
立ち上がる 銃を手にとって!

    *  *  *

 3月18日にパリ・コミューンに蜂起した人たちを、ポティエはのちに『蜂起者』と題する詩のなかに歌っている。
 この詩句は、やがて書かれる「人間とは、いまや誇り高くひびく」というゴーリキーの言葉を、人々に思い出させずにはいないだろう。
(「パリ・コミューンの詩人たち」)
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