村の太鼓 農民のギター
エルビス・ロメロ/大島博光訳
農民のギターは
血にまみれて 泣く
血にまみれて 苦しさに泣く
その胸は わななき震え
その弦は ふるえ高鳴り
そうして その胸は
灰に塗りこめられて
うつくしく悲しいくらやみに
くるまって眠る
鎖につながれた はるか遠い
田舎のギター
貧しい 貧しい
身の重いギター
粘り強い 硬(こわ)ばった胸
銅線のうえを蔽う
暗い くらい夜
その弦は 風に鳴り
葡萄の房の歌をたたえ
おれたちを その輝きの方へ導く
田舎のギター
田舎のギターが 血にまみれる時
ギターは 音高く 怒りに高鳴る
それは 土地ももたない 泣き言も言わぬ
大地に生きるもののE線だ
汗まみれの鋤の柄だ
自分の取り入れも見られぬ
百姓女の眼ざしだ
田舎のギターよ
村の衆が望むときは
ギターはまた旗だ
傷口を癒し 砂をはらいのける
乾杯だ
ギターが歌い 高鳴るとき
それは つかのまの まばゆい
種子だ種子蒔きだ
田舎のギターよ
エルビス・ロメロ/大島博光訳
農民のギターは
血にまみれて 泣く
血にまみれて 苦しさに泣く
その胸は わななき震え
その弦は ふるえ高鳴り
そうして その胸は
灰に塗りこめられて
うつくしく悲しいくらやみに
くるまって眠る
鎖につながれた はるか遠い
田舎のギター
貧しい 貧しい
身の重いギター
粘り強い 硬(こわ)ばった胸
銅線のうえを蔽う
暗い くらい夜
その弦は 風に鳴り
葡萄の房の歌をたたえ
おれたちを その輝きの方へ導く
田舎のギター
田舎のギターが 血にまみれる時
ギターは 音高く 怒りに高鳴る
それは 土地ももたない 泣き言も言わぬ
大地に生きるもののE線だ
汗まみれの鋤の柄だ
自分の取り入れも見られぬ
百姓女の眼ざしだ
田舎のギターよ
村の衆が望むときは
ギターはまた旗だ
傷口を癒し 砂をはらいのける
乾杯だ
ギターが歌い 高鳴るとき
それは つかのまの まばゆい
種子だ種子蒔きだ
田舎のギターよ
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