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ボージュ広場・リュクサンブール─パリ日記1980(3)

ここでは、「ボージュ広場・リュクサンブール─パリ日記1980(3)」 に関する記事を紹介しています。
八月四日(月)
昼食72フラン。絵ハガキ10フラン。切手代11フラン。
エコールに行き、エクゼルシスを受ける。
涼しく、昼、風邪気味の頭痛がして帰って午後ねる。よるアスピリンをのむ。
フランスのテレビもポパイをやっている。

八月五日(火)
夜食、Cabillaud(Poisson de mer) なまたらとゆで卵とトマト、ホワイトソース とてもおいしかった。
昼食 サラダと紅茶 23フラン

八月六日(水)
なんのことはない、わたしは老人ホームを東京からパリのヴィレット大通りに移したというにすぎない。ねたり起きたり、街を歩いたり・・・まだ遠出をする気力も相棒もない。久しぶりの独身天国といっていいかも知れぬ。
      *
やはり運命はわたしを赤い街区へ連れてくる─
コロネル・ファビヤンの生まれたヴィレット大通り、そのコロネル・ファビヤン広場のほとり─ちょっと下ればベルヴィル、メニルモンタン、ペール・ラシェーズの墓地・・・パリ・コミューンが最後まで抵抗し戦った赤い街区・・・ぼろをまとい鋭い眼つきをした黒や灰や黄や白の男たちが行きかう恐るべき街区・・・

マドモワゼル大和田とレ・コール・デ・ザールの前のレストランでビーフシチューを食べる。肉がたっぷりあって、食いきれない。美術学生の学生食堂で、それで200フランという安さ。帰えりにサン・ジェルマン・デ・プレの辻公園で休む。ピカソ作のアポリネールの頭部像が置いてある。なんともふしぎな頭と顔で、のっぺりとしたデフォルメ。
マロニエとアカシヤの大樹の緑の木蔭があって、寒いくらい。

八月七日(木)
午後、マドレーヌ街の大韓航空に、九月十六日の帰国便の予約にゆくが、九月じゅう満員で、キャンセル待ちのよし。どうなることやら。暑くなり、少し疲れをおぼえる。

八月八日(金)
朝、ポン・ヌフのVedettesの木蔭の芝生のうえに、若者たちが寝袋にくるまってビバークをしていた。
ボージュ広場のユゴー美術館と近くのカルナヴァレ博物館を大和田嬢と訪ねる。ユゴーの怪奇趣味のデッサンが面白い。それから老婆になった恋人ドゥルーエの肖像画。
ボージュ広場、中央に数本の大きなマロニエの茂み、そのなかに立つ馬上のルイ十五世の石像。

八月九日(土曜)
御子柴君親子とリュクサンブールからモン・パルナスの大通りを歩く。diners 170Fr,
ビュット・ショーモンの正門からはいった小さな岩山のふもとに、Clovis Huguesのブロンズの小さな胸像がある。

八月十日(日)
la cl� du changement un parti communiste plus fort. Adh�rez(赤地に白)

Avec le PCF
union dans l'action contre la vie ch�re

Je veux la v�rit� ,
je lis l'humanit�

Emploi pour tous, progr�s social , libert�s
tout d�pend de vos luttes et de vous
Adh�rez au parti communiste Fr.


ボージュ広場
ボージュ広場にて

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